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2018年3月

Joule Thiefの検討(13) MOS-FETで1W駆動に成功!(1.2V)

HT7730(HT7733)を用いて単三 1本の1W LEDライトを作ってみたが、苦労した割には最適化ができない。
元に戻って工夫してみた。
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Joule thief は元々20mA LEDを対象に作られたようだ。
小電流の回路なら、小型トランジスタの内部抵抗や、LEDの過熱の可能性が少ないことから、安定性を心配する必要がなかった。

1W LEDでも回路を調整すれば使える。が・・
それでやってきたのだが、熱暴走の心配があり、発振強度を抑えて、LEDへは1W以下の電力しか供給していなかった。

何とか制御しようと色々工夫してきたのだがやっと、解決に向かい始めた。
(HT7730 or HT7733 でも使えるが、今回はICを使わずにやってみた)

(1)Power MOS-FETを使って効率を上げる。
 2SC2500でも十分効率が良いのだが、Power MOS-FET SS3K324 を使うと、少しだけ効率が向上する。
 しかし、強力に発振するので、制御する必要があった。

(2)昇圧後の電圧を定電圧に制御しても、熱暴走は防げないが、抵抗を一個入れるだけで疑似的に定電流的になり、暴走を制御できることが分かった。(HT7730での経験から)

(3)小電力MOS-FETの中に、Vgthが手ごろな石(2SK1062 Vgth:2.65V)が見つかった。
ちょっと分圧すれば3V程度の変動を感度良く検出できる。
(分圧抵抗を調節すれば2N7000でも良かったが)

ということで、早速回路を組んでみた。
Mos_12v
(クリックすると拡大します)

と言っても、すぐにできたわけではなく、コイルの選択に2日、基板を作って回路を最適化するのに2日を要した。

【コイルのコア】
大きさの制限などもあり、適当なものが中々見つからず、結局、横の長さ15mmほどのメガネ型コアを利用した。
これは旧型テレビのアンテナへの給電ボックスに入っていた物で、元々1~2回の巻き線で使われていた物。(メーカー不明)
8回巻いて125KHzで発振している。5回だと286KHzで発振する。効率もあまり変わらないが、今回は前者にした。

結果を見ると、高周波用のコアが好成績を上げている。

【電圧検出用FET】
死蔵していたチップFET 2SK1062 8個のVgth(Id=0.86mA)を測定したら全て2.67Vだった。

これで、LEDに印加している電圧を検出して、Power MOS-FETのゲートへの信号の電圧を低下させる。

設計では、帰還コイルの出力がノコギリ形の波形だったので、PWM的な制御がかかるはずだったが、実際には周波数が変化した。
効率も低下しているようだ。

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分圧抵抗の1.22KΩの電圧降下を、ダイオードのVf(プラス抵抗)で作り出すと、その定電圧性で、感度の低下を軽減できる。(例:緑色LED:2V など)
それなら、Vbが0.6VのバイポーラTrでも使えると思う。高hfeの物を使えば制御がしっかりとかかるはず。
今回は、メリットが少ないので使わなかった。

【SWの位置】
電源電流は1Aを超える。
元のスイッチはどう見ても100mA程度が精いっぱいな感じのチャチな物。
電源回路にSWを入れられない。
検討した結果、回路図の位置にSWを入れた。
(1回路2接点のSWなので、何か工夫ができるかもしれないが)

・SW-offで発振が止まり、main FETはoffになり、FETに電流は流れない。
・今回は単三 1本で電源電圧が低いので、SBDとLEDを経由した電流は流れないことを確認した。
・SBDと電圧検出の抵抗(合計25.2KΩ)を経由した電流(47μA)は流れる。
 Ni水素充電池の電力が半分残っている条件で、空になるのに886日(≒2年半)かかる。
この漏れ電流は許容範囲と判断した。

【実装】
100円ショップで購入した、単三 1本で点灯するLEDランプを改造した。
これは電池ボックスの裏側に、電池の半分ほどの厚さのスペースがあり、そこにハマる基板を切り出して配線した。
コンデンサは全て積層セラミック。

【おまけのLED】
下記の如くマラソン練習用に使うので、後方から来る自動車が認識できるように、ライトの後方に、視認性の良い青色LEDを付加した。

【使用場面】
これから日が長くなるので、使用する場面は少なくなるが、目的はマラソンの練習用のライト。
歳のせいで、暗くなると視力が低下する。
練習コースの中に街路灯が無い場所が何か所かある。
自分の足元や、ヘッドライトの無い自転車や、冬場の地味な服を着た歩行者など、危険が一杯だ。
軽くて、小型で、明るいライトが必要だ。

計算では単三 1本の電力容量は≒2.4W
効率の良いLEDドライバーなら1W LED を2時間程度は点灯できる。
私は夜間2時間も練習をしないので、十分実用になる。

それ以上長時間使う場合には、単三 2本

【最終結果】
デジタルテスターでLEDの両端の電圧を測定すると、2.71Vで予定より低い。
オシロで見ると、ピーク電圧は2.8V程度なので、パルス点灯と考えて、納得することにしよう。
そんなことなら、もっと小容量のコンデンサにすれば、ピークが鋭くなって輝度が上がり、より明るく見えるか.・・・・な?

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LMF501を使ったラジオ(4)問題はバイアス電圧だった

LMF501を使ってラジオを製作して使っている。
1号機は各種の工夫の後、音の歪も少なく快調に働いている。(相模原で使用)

(★文末に2018/4/14の追記あり)

2号機を作って、電波の弱い伊豆で使っているが、とても調子が悪い。
低周波回路に問題はなく、高周波のLMF501の働きが悪い。

発振してしまう。コンデンサーなどをかましてみたが改善はしない。

3_2
クリックすると拡大します。
【改変後の回路。(マニュアルとほとんど違いません。でも微調整が必要でした) 】

うまく働いている1号機と比べてみると、図のA点の電圧が違っていた。
1号機:0.9V。
2号機:1.277V

この1番端子は、LMF501の出力&電力供給のポイントだ。
そして、そこの電圧は100KΩを介して、3番端子の入力へ供給され、
初段の増幅回路のバイアス電圧となり、増幅度をコントロールするAGC回路を形成している。

試にA点の電圧を変えてみた。
1.0V:発振する(増幅度が高い)
0.77V:音が歪む(増幅度が低い)

放送電波を受信したときに、A点が0.9V程度になるように回路を工夫すれば安定して受信できる。

(1)LEDの選別
手持ちの赤色LEDのVf値をデジタルテスターで測定してみた。
今まで使っていた物:1.786V
今回選別した物:1.596V
後者を回路に組み込むと回路への供給電圧が1.601Vとなった。

(2)負荷抵抗(RL)の改変
マニュアルには負荷抵抗が1KΩないし1.5KΩとなっている。
色々変えてみて5KΩでも音質には変化がなく、動作も安定している。
今回は2.2KΩとした。
これで1番端子の電圧を0.9Vにできた。

(3)同調回路の出力
同調回路が優秀だと、信号が強すぎ、A点の電圧が下がり音が歪む。

相模原では、20cmのフェライトバーアンテナは強力すぎる。
同調回路とは別に1/10程度の巻き数のコイルを介してLMF501へ信号を入力する。
もしくは4cm程度の出力の小さなバーアンテナで受信する。
伊豆だと、大型の受信コイルが必要だ。

【結論】
LMF501は簡便ですが、結構高性能です。
しかし、設定が僅かにズレただけでも、発信したり歪んだりしました。
紆余曲折がありましたが、行きついた先は、
マニュアルに書かれている回路とはほとんど変わりませんでした。

【追記★2018/4/14】
伊豆に持ってきて、縦21cm横25cmの木枠に24回リッツ線を巻いたアンテナコイルに繋いで使用した。
発振もなく、十分な感度で働いている。
ここでは、電波が弱いので、高効率なスピーカー(※)を使っている。その効果も大きいが。

※(10年ほど前なので型番を忘れた)秋葉原のコイズミ無線で、口径10cmの中で最も効率の良いもの(1000円ぐらい)と、それに合う小型ボックスを購入した。


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LEDランプ消し忘れ防止SW(2) 改訂版

昨日、LEDランプ消し忘れ防止SWを書き込んだが、不安定要素が残っていた。

そこで回路を改訂してみた。
Sw2
【約2分で消灯する回路】

offの間にコンデンサーを充電し、それの放電と、低いVgthのFET(SSM3K03:Vgth≒1V)を利用して、電源電圧が低下しても確実に回路がoffするようにした。
不安定要素が取り除かれて、気分が良い。

これの問題点:
扉を閉めてメインのSWがoffすると、コンデンサーを充電回路がonする。コンデンサーに放電用の1Mの抵抗も付随しているので、常時2.5μAの電流が無駄に消費されること。大勢に影響はないともえるが。

また、SSM3K03がとても小さくて、実装が難しい。

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LEDランプ消し忘れ防止SW

前報で、LEDランプの消し忘れ防止回路について触れた。
その回路がこれ。

Sw
【2分間で消灯する回路】

当初、SSM3K324一個で組んでみたが、消え具合がなだらかで、面白くなかった。
FETを2段にして増幅度を稼ぎ、切れを良くした。
この組み合わせで約2分で、す~と消灯する。

それと、2N7000のVgthが2V近いので、時定数を長くできる。

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回路を作図しながら気が付いたのだが、電池の電圧が低下してくると、2N7000をon出来なくなり、消灯ができなくなる。

う~む。

Vgthの低いFETを探すか?
2N7000がoffしたときに、power MOSがonするような回路に変更するか?
それなら、電池の電圧が低下すると回路がonしなくなり、電池の保護回路の役割も果たせる。

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Joule Thiefの検討(12) FETをHT7730で駆動する。成功!

2018/3/23追記
★Joule Thiefの検討(13) MOS-FETで1W駆動に成功!
http://jyougasaki-2.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/joule-thief13-m.html
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■久しぶりにトライして、うまくいって嬉しいです■

Power MOS-FETを使うと、効率の良い昇圧回路を組めることが分かった。
2年前の書き込み:
●Joule Thiefの検討(5) FETでやってみた。
jyougasaki-2.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/joule-thief6ht7.html

しかし、コントロールがうまくいかないので断念していた。

8年ほど前からLTC3490を使った昇圧回路を組んで、懐中電灯やヘッドランプなどに使っていた。
これはLEDを350mAの定電流駆動し、おまけに電源電池の電圧が低下すると、shut downするという、LEDと電池の双方に優しいICだ。
最近、そのうちの幾つがくたばってきた。
理由は分からないが、タンタルコンデンサがくたばって、ICが過熱してしまったらしい。
積層セラミックに取り換えたものは長生きしている。
その時購入したICを使い切ってしまったので、なんとか代替回路を組まなくてはいけない。

以前にHT7730を購入して使ってみたが、うまく使えていない。

●Joule Thiefの検討(6)HT7730を試してみる。
http://jyougasaki-2.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/joule-thief6ht7.html

●Joule Thiefの検討(7) HT7730の利用を断念した。
http://jyougasaki-2.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/joule-thief7-ht.html

その時は、電圧制御型のこのICを、LEDの電流制御駆動に利用できない、と結論した。

LEDの温度特性は以前調べて、熱暴走が恐ろしいことになることは分かっていた。

●Joule Thiefの検討(10) LEDの温度特性を調べてみた
http://jyougasaki-2.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/joule-thief10-l.html

定電圧駆動では怖くて使えないのだ。

今回、再度、電流を検出して制御をかけようと試行錯誤している過程で、なんと下記の簡単な回路を組んでみたところ、うまく働くことが分かった。
Ht7733
(クリックすると拡大します)
【試作品1号】HT7733を使った小型LEDの駆動回路。

LEDは手持ちの中から、明るくて、Vf:3.10Vの物を選別した。
これに、電流検出用に0.2Vを加えて、合計3.30Vになるように抵抗を加えた。

コイルは、手巻きで100μHのものをいくつか試作した。
その中に良いものがあって、変換効率が(10Ωの抵抗の分を含めて)電源2.5Vで90%、1.23Vで86%と、とても良かった。

ところで、この回路は定電圧駆動じゃないか?って。

定電圧駆動だと、LEDの温度が上がった場合、電流が増加しようとする。
しかし、この回路の場合、10Ωの抵抗の両端の電圧が増加し、その分LEDを駆動する電圧が低下し電流の増加が抑制される。
結果として熱暴走が抑制される。実際、うまく働いている。

以前測定したLEDの温度特性を使ってシミュレートしてもうまくいく計算になる。
完全な定電流回路では無いが十分に熱暴走を抑えてはくれる。

試作はバラックで組んだ。
これを小型の旧型のMini Maglite 懐中電灯に組み込もうと考えていたのだが、実装を試作しているうちに、格好は良いが、あまり明るくなく、使い道がないことに気づいて、このプロジェクトは中止することにした。
単四電池1本で10時間近く使えるので、どこかに使えるかもしれないが。

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【1Wへの利用】MOS-FETを駆動してみる。

20mA版がうまくいったので、1W LEDを駆動する回路を作ってみた。
Ht7730_fet
(クリックすると拡大します)
【HT7730とMOS-FETを使った1W LED駆動回路。】

CreeのLEDのVfが、2.80Vなので電流検出に0.2Vを利用すればHT7730(3.00Vで制御)が使える。0.57Ωの抵抗は100Wのニクロム線を必要な長さに切って、両端を圧着端子に接続して作成した。
2SC1815は、当初FETを使って、その方が綺麗に終段のFETを駆動できたのだが、製作途中で燃やしてしまい、やむなくこのTrを利用した。

この回路の弱点は、HT7733(3.3V) or HT7730(3.0V)の二種類の電圧の選択肢しかないので、LEDのVfによっては、効率の良い組み合わせを見つけることが難しい点だ。

例えば、このLEDは、もっと高い電圧をかけて大電流で駆動することもできるが、その場合にはHT7733(3.3V)を使わなくてはならず、そうすると電流検出で0.3V以上の電圧降下をさせることになり、10%以上の電力のロスになる。

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【追加回路】
このセットは階段下の狭い収納スペースの照明に利用した。
アーム付きのマイクロスイッチを電源スイッチとして、扉を開いたときに点灯するようにセットした。
が、扉の閉め忘れが結構あって、電池の消耗が激しい。
そこで、消し忘れ防止回路もついでに作った。
それは次の書き込みで。

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