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Joule Thiefの検討(13) MOS-FETで1W駆動に成功!(1.2V)

HT7730(HT7733)を用いて単三 1本の1W LEDライトを作ってみたが、苦労した割には最適化ができない。
元に戻って工夫してみた。
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Joule thief は元々20mA LEDを対象に作られたようだ。
小電流の回路なら、小型トランジスタの内部抵抗や、LEDの過熱の可能性が少ないことから、安定性を心配する必要がなかった。

1W LEDでも回路を調整すれば使える。が・・
それでやってきたのだが、熱暴走の心配があり、発振強度を抑えて、LEDへは1W以下の電力しか供給していなかった。

何とか制御しようと色々工夫してきたのだがやっと、解決に向かい始めた。
(HT7730 or HT7733 でも使えるが、今回はICを使わずにやってみた)

(1)Power MOS-FETを使って効率を上げる。
 2SC2500でも十分効率が良いのだが、Power MOS-FET SS3K324 を使うと、少しだけ効率が向上する。
 しかし、強力に発振するので、制御する必要があった。

(2)昇圧後の電圧を定電圧に制御しても、熱暴走は防げないが、抵抗を一個入れるだけで疑似的に定電流的になり、暴走を制御できることが分かった。(HT7730での経験から)

(3)小電力MOS-FETの中に、Vgthが手ごろな石(2SK1062 Vgth:2.65V)が見つかった。
ちょっと分圧すれば3V程度の変動を感度良く検出できる。
(分圧抵抗を調節すれば2N7000でも良かったが)

ということで、早速回路を組んでみた。
Mos_12v
(クリックすると拡大します)

と言っても、すぐにできたわけではなく、コイルの選択に2日、基板を作って回路を最適化するのに2日を要した。

【コイルのコア】
大きさの制限などもあり、適当なものが中々見つからず、結局、横の長さ15mmほどのメガネ型コアを利用した。
これは旧型テレビのアンテナへの給電ボックスに入っていた物で、元々1~2回の巻き線で使われていた物。(メーカー不明)
8回巻いて125KHzで発振している。5回だと286KHzで発振する。効率もあまり変わらないが、今回は前者にした。

結果を見ると、高周波用のコアが好成績を上げている。

【電圧検出用FET】
死蔵していたチップFET 2SK1062 8個のVgth(Id=0.86mA)を測定したら全て2.67Vだった。

これで、LEDに印加している電圧を検出して、Power MOS-FETのゲートへの信号の電圧を低下させる。

設計では、帰還コイルの出力がノコギリ形の波形だったので、PWM的な制御がかかるはずだったが、実際には周波数が変化した。
効率も低下しているようだ。

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分圧抵抗の1.22KΩの電圧降下を、ダイオードのVf(プラス抵抗)で作り出すと、その定電圧性で、感度の低下を軽減できる。(例:緑色LED:2V など)
それなら、Vbが0.6VのバイポーラTrでも使えると思う。高hfeの物を使えば制御がしっかりとかかるはず。
今回は、メリットが少ないので使わなかった。

【SWの位置】
電源電流は1Aを超える。
元のスイッチはどう見ても100mA程度が精いっぱいな感じのチャチな物。
電源回路にSWを入れられない。
検討した結果、回路図の位置にSWを入れた。
(1回路2接点のSWなので、何か工夫ができるかもしれないが)

・SW-offで発振が止まり、main FETはoffになり、FETに電流は流れない。
・今回は単三 1本で電源電圧が低いので、SBDとLEDを経由した電流は流れないことを確認した。
・SBDと電圧検出の抵抗(合計25.2KΩ)を経由した電流(47μA)は流れる。
 Ni水素充電池の電力が半分残っている条件で、空になるのに886日(≒2年半)かかる。
この漏れ電流は許容範囲と判断した。

【実装】
100円ショップで購入した、単三 1本で点灯するLEDランプを改造した。
これは電池ボックスの裏側に、電池の半分ほどの厚さのスペースがあり、そこにハマる基板を切り出して配線した。
コンデンサは全て積層セラミック。

【おまけのLED】
下記の如くマラソン練習用に使うので、後方から来る自動車が認識できるように、ライトの後方に、視認性の良い青色LEDを付加した。

【使用場面】
これから日が長くなるので、使用する場面は少なくなるが、目的はマラソンの練習用のライト。
歳のせいで、暗くなると視力が低下する。
練習コースの中に街路灯が無い場所が何か所かある。
自分の足元や、ヘッドライトの無い自転車や、冬場の地味な服を着た歩行者など、危険が一杯だ。
軽くて、小型で、明るいライトが必要だ。

計算では単三 1本の電力容量は≒2.4W
効率の良いLEDドライバーなら1W LED を2時間程度は点灯できる。
私は夜間2時間も練習をしないので、十分実用になる。

それ以上長時間使う場合には、単三 2本

【最終結果】
デジタルテスターでLEDの両端の電圧を測定すると、2.71Vで予定より低い。
オシロで見ると、ピーク電圧は2.8V程度なので、パルス点灯と考えて、納得することにしよう。
そんなことなら、もっと小容量のコンデンサにすれば、ピークが鋭くなって輝度が上がり、より明るく見えるか.・・・・な?

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