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2018年4月

Joule Thiefの検討(14) 定電流駆動ができた(電圧の平行移動)

特にパワーLEDは定電流駆動しないと、熱暴走する。
しかし、トランジスタで電流を検出するには0.6V程度の電圧が必要で、3VのLED駆動電力に対して、≒20%の電力を無駄に消費する。
電源が電池だと、この無駄遣いは無視できない。

0.6VはbaseのTrのバイアス電圧で、検出したいのは、例えばLEDに流れる電流350mA⇒400mAの変動を0.1Ωの抵抗で検出するとするなら、35mV⇒40mV の差の5mV だ。
hFEの大きいTrなら、0.6V付近でこの変動があれば、十分にpower Trの動きを制御できる。
先日、ダイオードで電圧(変動する電位)を移動できることに気が付いた。そこで、やってみたところ、超簡単に成功しました。
Joule_thief
【Joule Thief を定電流駆動にする】(クリックすると拡大表示します)

LEDの電流(≒350mA)を検出する抵抗(0.25Ω)の両端の電圧(88mV)を、シリコンダイオードのVf分(≒0.53V)だけかさ上げしてあります。
トランジスタ(2SC2240)のVbe(≒0.6V)との兼ね合いで、ジャンク箱にころがっているダイオードの中から適当なVfの物を選定しました。(1N4148: テスターによる測定Vf=0.593V)

ダイオードに流す電流によってもVfは変化するので10KΩ(~5KΩ)の抵抗を変更したり、0.25Ω、1.1KΩの抵抗を変更して、最適値に絞り込みます。
10KΩを可変にしたり、分圧するとかすれば、容易に最適値が求められます。
いずれにしろ、Vfと検出電圧の和がVbeか、それ以下(不足分を抵抗で補う)である必要があります。SBDも含めれば選択が容易になります。

0.25Ωの両端の電圧変動はダイオードのアノード側に平行移動しています。抵抗で電位を持ち上げることもできますが、感度は大幅に低下します。また、電源電圧の変動を拾う可能性もあります。

制御用のトランジスタは手持ちの中からhFEの大きなもの(2SC2240BL:hFE=700)を選びました。

平滑コンデンサは、当初積層セラミックも使いましたが、寄生発振が見られたので一般品の電解コンデンサを使いました。

実際に回路を組んで、LEDの放熱器の部分をハンダゴテで加熱しても電源電流の変動は少なく、うまく機能しているようです。
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もし、power Trのon時のVbeを低下させて制御していると、回路全体の効率が低下してしまう。

実は、どんな仕組みで制御がかかっているのか把握できていません。

電源電圧を変動させて、power Trのベースとコレクタの波形を見ますと、on時間は≒5μsecとほぼ一定で、電圧が上がるに従って、offが6→10→15μsecと変動します。
電源電圧が上がると周波数が低下し、結果としてduty比が低下し、制御がかかっているようです。
いずれにしろ、onがしっかりかかっているので、効率の低下はなさそうです。

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なお、power MOS FETを利用した回路(2.5V駆動)にこれを組み込んでみましたが、どこをいじっても、残念ながら制御できませんでした。
FETの回路では、on時間がoff時間にくらべて長く、制御回路が働いても、うまく制御がかかりません。

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