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2020年4月

マラソンライトの改良

冬の夕方にマラソンの練習をすると、後半は暗闇状態になる。
足元がおぼつかないだけでなく、車や自転車との衝突の危険性もある。
練習用のヘッドランプなども市販されているが、明るさが足りず、老眼で歩道の凸凹を認識するのが難しい。

そこで、手持ちで明るい懐中電灯を自作して使っている。
仕様は:単3充電池1個。これで約1WのLEDランプを点灯する。
   ついでに、後方に存在を示す小型の青色LEDも付録でつけている。

これまでに:
(1)弛緩発振を利用した(Joule thief)1石の昇圧回路。
  (電流安定化が不完全。効率がやや低い)
(2)HT7730にPower MOS FETを付加した回路。
  (電流安定化が不完全。それ以外はまずまず)
(3)LED点灯専用のSD3303を利用した回路。
などを使って来たが、いずれも電池電圧が1V近くまで低下してくると暗くなってしまう。

ところで、単3充電池は内容量は約2W、計算上は1W の消費電力なら最大で2時間駆動できる。
これまで(3)のSD3303を使った回路を利用してきたが、電池の持ちが短い。(長いい練習では使えない)
必要なスペックは
(1)電池電圧が1V程度まで低下しても安定して明るい。
(2)1時間以上点灯したい。

SD3303を見つけたときには、これでマラソンライト改良の遍歴も最終章と小躍りしたが、実際に使ってみると性能が悪い。
1.25Vなら全く問題無く、変換効率も70%を上回る。いかし、冬で電池電圧が下がってきて、しかも、1V程度になると、効率も60%を割り、電圧も上がらない。

ファンクションジェネレータでPower MOS FETをドライブして、LEDを点灯してみると、電源電圧1.25Vではduty65%程度で1Wの出力が得られるが、1Vだとduty75%が必要となる。

SD3303は、このdutyを作り出していない。よって電圧も上がらない。
この石で希望を満たすことはできない。
データーシートを見ても、電源電圧1Vの値が載っていないが高い効率を望むのは無理だ。
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以前試みた、フリプフロップを再度試してみたが、制御が難しいのと、発振後のFETのドライブが私には難しかった。

そこで今回はLMC555を使ってみることにした。
これの終段がcMOSになっているのでpower MOSを簡単にドライブできる。

これのdutyを変化させる一般的な手法はThresholdに結合する抵抗を可変としている。
しかし、それだとアースから浮いていて、フィードバックを掛けるのが難しい。
それが、これまで手を出すのを諦めていた理由だ。

背に腹は変えられない。腰を据えて料理しよう。

今回555を使う上で確認しなくてはならないこと;
(a)起動時の電源電圧は1V未満。この電圧でこのICが機能するか?
  マニュアルには1.5V以上と記されている。
  試してみると、0.8V付近まで余裕で発振してくれた。
  発振を開始すると昇圧回路が機能して2.7Vが供給される。

(b)アース電位からの制御ができないか?
555のデーターシートを見るとcontrol端子電圧で制御できるとある。
実際やってみると、あ~ら簡単。普通にできました。

control 端子は内部の100KΩと200KΩの抵抗で電源電圧を分圧し、電源電圧の2/3の電圧にプリセットされている。
外部に抵抗を結合して、これを強制的に変化させると、dutyが変化する。実際にはon時間が伸縮するので周波数も変わる。
昇圧回路にはこれで良い。

thresholdに結合する抵抗でdutyを75%を設定し、control 端子のアース側に抵抗を付けることで、そこの電圧を下げて、dutyを65%まで引き下ろすように設定した。
この抵抗のアース側にトランジスタをカマしてon-offすることで制御する。

LEDランプの選定:
発光効率が最高の(200lm/1W)のCreeXP-Lを購入。投入電力を0.84Wに下げて、電流を300mAとする。(0.84W)

LED電流の検出⇒feedback回路の設計:
LEDのアース側に挿入した電流検出用の0.24Ωの抵抗の両端の電圧が 72mV をオーバーしたら、上記トランジスタをonするような回路を設計する。

電流検出抵抗の出力電圧が低いので、工夫が必要だ。
増幅に1石のと2石と両方のバージョンを作ってみたが、1石でもそこそこ満足が行く結果は得られるが、当然のことながら2石の方が制御の効きはクリヤーだ。
実際組んでみると、電源電圧が1V付近に低下すると、出力電力も若干下がり、効率も低下する。とは言ってもSD3303よりは遥かに良好だ。

2石目をonするためには1石目はoffさせる必要がある。
初段のTrへは、検出電圧をエミッタに入れて、ベース接地増幅させる。同相で増幅されコレクタ側へ出力される。
ベースの電圧はSiダイオードの電圧降下を利用し、ダイオードとTrは熱結合させておく。

こう書くと簡単そうだが、はじめはTrの直流増幅の熱安定性がとても悪いことが考慮に入っていなかったので、データーのバラツキに悩まされた。
ダイオードで温度補償を試みてはいるが、熱抵抗の違いのせいか安定するまでに若干時間がかかる。
しばらくすると安定するので、機能はしている。

回路は表面実装型の部品を使い、パターンは手彫りで作成した。

同期整流の利用:
整流用のダイオードをSBDに変えてPowerMOS-FETで整流する。

どうやってFETのgate電圧を供給するか?整流用のFETのソースに対して数Vの電圧が必要だ。
今回は昇圧用のコイルを作成した。主コイルの外側に細い線で、それと同数を巻いて、巻線の一端をsourceに結合し、コイルに発生した約2Vの電圧をgateに印加している。
主コイルを駆動するFETがoffすると制御用のコイルにプラスの電圧が発生し
整流用のFETがonする。
同期整流はいとも簡単に成功した。SBDのVfは0.25Vで、これが同期整流では、ほぼゼロVとなった。
ここでのロスは約7%でこれが無くなるのはとても嬉しい。
FETに並列にSBDを付加してあるが、これが無いと555が起動しない。
4
(クリックすると拡大します)

試験的な回路では総合的に90%近い変換効率が得られた。

コイルも在庫の10種のコアを使って性能を比較して高い効率の物を選別した。
電源電圧1.1V~1.4Vの範囲でほぼ300mAを保ち、とても気持ちが良い。

ケースは以前と同じ100均の単3一個で使用するLEDライトを利用した。
これに集光ミラー15°を装着した。
これで、実際に点灯してみると、
明るさ(距離1m);
旧型:  1400 lx (SD3303使用1W)
今回の物: 1200 lx
で若干明るさは劣る。これは想定内。

電池の持ちは、単3ニッケル水素充電池で駆動して2時間と予定通りの消費電力であった。

充分納得のいく物が完成した。

ここまで、細かい条件を検討するのに2ヶ月以上かかった。
春になってしまったので、現在はマラソンライトは不要だ。

これが出番のころはコロナが収まっているかな?

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【追記】SD3303の回路に同期整流の回路を取り付けてみた。
これがうまく行けば効率を7%近くupできるはずだ。
回路を更かしてみましたが、全くうまくいかない。
発振周波数が1MHなので、波形が綺麗でなく、主MOSがoffの時に
整流MOSの電源コイルからの出力が綺麗な方形波で無く、充分に
ドライブできませんでした。

 

 

 

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東芝R631(Ultrabook)の電池交換

9年前の2011年に購入したR631を使っている。
段々と動きが鈍くなってきた。
それと、電池の寿命が尽きたらしく、コンセントが外れると5分程で突然ブラックアウトする。
高速を必要とするソフトを使っているわけでもないが、後者はデーターの保存の余裕も無く、これは耐えられない。

新機種を導入する余裕もないので、なんとかしたい。
電池を交換しよう。
この機種は電池内蔵型なので、開腹しなくてはいけない。ハードルが高い。
ネットで調べると、どうやら普通技でいけるらしい。
問題はネジ。T7のいじり止めのドライバーが必要。
近くのホームセンターを回ったが在庫なし。ネットで注文。

電池と、ついでに、少しでも軽快になればと8Gのメモリーも購入。

開腹は簡単にできました。

電池は苦もなく交換。問題は一回目の電池挿入では起動できず。
一回脱着して問題なく起動した。

それを確認後、メモリーも2G→8Gに交換。
PCは無事起動し内蔵10Gに増加した。

電池はフル充電すると3時間稼働し、満足する結果です。
また、残りが3%になってもPCが生きています。
(この電池の寿命は不明ですが)

PCの動きも心持ち速くなった感じもしないではない。

今回の開腹手術はひとまず成功。
あと10年はこのPCが使えるとすると、私の年齢は・・その頃はPCを使えなくなっているかも。

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