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正確な温度計 (その1)

自宅近くの百均のフレッツに0.1℃目盛りのデジタル温度計が売られていた。
即購入。
Dsc_0068 
こんな物です。見た目は高級感たっぷり。
以前Daisoで買ったデジタル温度計は100均用に作られた物のようで
表示が薄く、程なく壊れてしまった。

解体してみると、サーミスタと抵抗、それにコンデンサ。
あとは一個のIC(マイクロコンピューターだろう)。
ボタン電池が2個使われているのが惜しい。
500円ぐらいで販売されている製品の規格外れ品と想像される。

古いSatoの銘がある温度計(2000円?)の場合は抵抗として
普通の炭素皮膜(1%)が使われていたが、これはチップ抵抗。

表示が0.1℃というのは魅力だ。サーミスタと抵抗を交換すれば
正確な温度計に変身するかもしれない。

(1)ところで、基準となる温度は?
当然、手元にそんな物は無い。

(1a)昔、熱電対を使う目的で購入したAD595が手元にあった。
応急配線で使っていたので、今回、銅基盤を削って丁寧に配線し直した。

出力をデジタルテスターのmVレンジで読めば温度になる。
Dsc_0070
左に見える線の先端の銀色部分が感温部。金色のICがAD595。

0℃は氷+水で作った。
100℃はヤカンで水を沸騰させて作った。
緩やかに沸騰させ、ヤカンの注ぎ口から緩やかに蒸気を噴出させて
それを沸点(凝固点)とした。
その日の気圧(直近のアメダス)と海抜100mから気圧を算出し
そこから沸点を算出した。99.5℃と出た。
これらの数値を使ってAD595+熱電対の値を校正した(読みを換算した)。

表示が不安定で使いにくい。また、熱電対の出力の表をみると微妙に
直線ではない。これがAD595の内部で補正されているかも不安だ。

(1b)悶々としながら模索していて、同上の目的で、かつて秋月電子から購入した
ICL1736(デジタル電圧計)を利用したデジタル温度計のキットを見つけた。
それを熱電対用に使っていたのだが、その温度補償回路にB8100Bという
高精度温度センサーICが使われていた。これを使ってデジタル温度計を
組んでみた。
以前組んだときは原理がわからずに組んでいたが、今回は動きを理解しながら
組み直せた。

表示も安定していて、とても良い感じだ。
温度変化に追随するまでの時間が1分近くかかる。
これがデメリットであり、かつ、メリットとも言える。

熱電対の場合、感温部は0.2mm程度であり、空気のゆらぎなどを感じてしまうらしい。
それに対してB8100Bの場合はプラスチックのケースの熱伝導率が悪く、
ゆらぎを平均して測定してくれている。
揺れ動く数値を暗算で平均するよりも、よっぽど見やすい。
(熱電対は微小の液体の温度を測定する目的で使っていた)

これも0℃と99.5℃で校正した。
結構スッキリとしたのだが、なんとなく表示される温度が低い。
B8100Bは高精度と言いつつ「リニアリティ±1.0% -20~80℃」というのが
引っかかる。肝心の100℃は保証されていない?

(1c)手元にある使えそうな素子を物色して、高級品のサーミスタ(100KΩ)を見つけた。
これを使って0℃と99.5℃の抵抗値を測定して、その値からB係数を割り出して、
抵抗⇒温度のテーブルを作成した。
私の力ではこれを使って直読できる温度計を作れない。
これを基準として、シリコンダイオードを温度センサーとして、そのリニアリティを
調べた。
先ず0℃と99.5℃の時のVfを測定した。
段ボール箱の中に40Wにヒーターと小型ファンを入れてサーミスタを利用して
手動で40.0℃を維持する恒温箱を作り、その時のVfを測定した。

3種類のダイオードを調べたがいずれも良好なリニアリティを示した。
今回は1N4118を使った。

これをやはり秋月電子のICL1736のキットに組み込んだ。

結局この3個の温度計が出来た。
Img_8780
左から、熱電対温度計(出力をテスターで読み取る)、
B8100Bを利用した温度計、
1N4118を利用した温度計。
写真には無いがサーミスタ+テスターも使った。
いずれも氷点と沸点で校正した。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
さて、これらを用いて室温を測ると、写真でも示される如く
示度に若干の差がある。
どれが正しいのか?
我が家には元々基準となる温度計などない・・・と思っていた。
が、なんとあったのです。

「体温計」これは体温付近の温度を正確に示すように校正されていました。

そこで36℃付近の恒温槽を作り、体温計を基準として3個の温度計の
示度を見ると、いずれも0.5~0.8℃低く示されていた。

ネットで調べてみると、いずれも温度:出力はほぼ比例はしているものの、
正確には比例していない。
(おまけにサーミスタのB値も一定では無いらしい。)

室温付近の温度と示度のずれはほぼ説明がつく。

詳細なデーターが報告されているのは熱電対だけなので、これを使おうと
工夫をしているうちにうっかりAD595を燃やしてしまった。
高価だし再度購入する元気はない。

がっくり。

とりあえず、万策尽きた。

★その2へ続く

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